ネットワークビジネス勧誘の手口とは?セミナーで学ぶ「洗脳」の方法

 

セミナーの様子

こんにちは。考えすぎブロガーかいとうです。

皆さんはいままで、「ネットワークビジネス」に触れる機会はありましたか?

例えば友人に勧誘された、あるいは副業として収入を得るために携わったなど、意外にも身近なものになっているように感じます。

とはいえ、やはり過去に流行した違法なねずみ講のイメージや、実際にしつこく勧誘された経験などから、あまりいいイメージを持たない方も多いのではないでしょうか?

そんな中、友人に誘われ、とあるネットワークビジネスのセミナーに参加する機会がありました。実際にビジネスを始める気は全くなかったのですが、営業の勉強の一環として参加してみたところ、意外にも学ぶことが多かったのでここで紹介します。

 

 

セミナー講師が操る4つの「洗脳」の手口

ネットワークビジネスに携わる方は、皆口をそろえます。

「一回でいいからセミナーに参加してみて」と。

そしてそのセミナーの講師も「セミナーに人を呼んでください」というでしょう。

それもそのはず、いわゆるセミナーの講師はネットワークビジネスにおける「成功者」であり、参加者をその気にさせるトークスキルは見事なものです。

ですから、駆け出しの参加者は自身で勧誘するよりもセミナーに参加させる方が効率が良いんですね。

僕が参加したセミナーは、講師がとても有名な人だったようで、参加者が500人以上集まり、立ち見さえ出るような状況でした。

その講師が巧みに操っていた「洗脳」の手口を4つのポイントで紹介したいと思います。

①同じ内容を言い方を変えて繰り返す

まずは同じような内容の話が非常に多いです。正確には、若干言葉や言い回しを変えて何度も何度も訴えかけてきます。

具体的には、「このビジネスは誰でもできる」という話だけで2時間くらい使いました。笑

「誰でもできる」「私が特別なわけではない」「難しいことは何もない」といったように、表現を変え、何度も何度も熱弁するのです。

そして、そのような内容の薄い話を何時間も聞かされているうちにだんだんと疲れてきますよね。それと共に判断力も低下し、「もしかしたら本当に簡単なのかな…」と思えてくるわけです。

 

②あえて当然の質問を投げかける

そして、時に当然の質問を投げかけてきます。

「これからは高齢化が進みますよね」や、「副業でお金がもらえたらいいですよね」など、当然「イエス」である問いかけをするのです。

そうすることで「この人は正しいことを言っている」という感覚が生まれ、その後の若干懐疑的な内容にさえ納得してしまいやすくなるのです。

これは、証券会社の営業をしていた際にも先輩からアドバイスを受けました。

いきなり核心をつく質問ではなく、一度質問に対して「はい」と言わせることによってそのあとの営業トークにも納得感を持たせるんですね。

いきなり「国債を買いませんか?」ではなく、「銀行よりは高い利子が付いた方がいいですよね?」という質問を投げかけることで、「国債を買う」という選択が合理的なように感じてしまうのです。

セミナーの講師はこのやり方が非常にうまかったように感じました。

 

③相手の欲望を掻き立てる

当たり前ですが、人から言われて行動うするよりも、自発的に行動するほうがモチベーションは上がると思います。セミナーの講師は、その動機付けが非常に卓越しています。

最もわかりやすいやり方は「相手に欲を持たせる」ことです。ネットワークビジネスで多額の収入を得れば、お金持ちになれる。時には自分自身がお金を得たことで何ができるようになったということを自慢気に語る人もいます。前述したように、「誰でもできる」と思い始めた人たちがこれを聞いたらどう思うでしょうか。そう、「私もお金持ちになれる」と思うわけですね。こうなれば立派なモチベーションです。若い参加者には将来を、高齢の参加者には孫へのプレゼントなどを例に話していました。

 

④考える時間を与えない

最後に、今すぐやるべきだということを強調します。

特にネットワークビジネスの場合は参加した時期が収入に直結するのでわかりやすいですね。今日から始めないといけない、そうでないと損をしてしまう、という言い方で参加者に選択を迫るのです。

なにもこれはネットワークビジネスに限った話ではありません。通常のテレビショッピングでも「30分以内の注文限定で~」というような形で即決を促す手法はよく使われます。ただ、ここまでに書いたようなやり方と共に使われることで、最大限力を発揮するのです。

 

応用できるトークスキルも多い

ここまで「洗脳」という強い言葉で書きましたが、途中で具体例に挙げたようにこれらは日常でも多くの場面で使われる手法であり、意識して取り入れれば話術を向上させることができるでしょう。

また、使い方によっては部下のマネジメントや、生徒のモチベーションの向上などに非常に有効な手段となるはずです。

しかし、こういった手法に流されてしまったがために冷静な判断ができず、結果として損をしてしまう人がいるというのも事実。後々になって大きなトラブルになることも少なくありません。

あくまで会話を盛り上げたり説得力を持たせるための1つの方法としてとらえ、相手の判断力を奪うような使い方は控えるのが賢明ではないでしょうか。